「秋の山って、何を着ていけばいいんだろう」
夏に登山を始めて、何度か山を歩いてみた。ところが9月も後半になると、山頂でお昼を食べているあいだに指先がかじかんで、おにぎりを持つ手が震えてくる。かといってダウンを着て登ると、10分で汗だくです。
でもソフトシェルって値段は1万円台から5万円近くまでバラバラ。
ハードシェルやウインドシェルとの違いもよくわからない。せっかく高いお金を出すなら、山だけでなく通勤や休日にも着たいですよね。
自分は登山を13年続けてきて、登山用品店でも働いていました。
店に立っていた頃にいちばん多かった相談が「山でも街でも着られる上着が1枚ほしい」。とくに40代で登山を始めた方から、何度も聞かれました。
本記事では秋から初冬の低山と、通勤・休日の街着を1着でこなせるかという目線で、アウトドアメーカーのソフトシェル8着を比べました。

- よく伸びて、2wayファスナーで座っても窮屈にならない
- すっきりしたシルエットで街でもスタイリッシュに着こなせる
- マムートのアンバサダー岡田准一さんがかっこいい
- 生地は肉厚でちょっと重め
- 価格は他メーカーと比較してお高め
秋冬ソフトシェル 8モデル比較
同じソフトシェルでも、登山の登りで着て蒸れにくい薄手と、厳冬期の登山や12月のタウンユースできる厚手では着心地が大きく変わります。「いつ・どこで着るか」を明確にしましょう。
迷ったら、まずはこの3タイプから
横へスワイプして比べられます
※価格は2026年8月27日に公式サイトで確認した税込価格です。販売店・カラー・サイズ・時期で変わります。暖かさと防風性は、各社の素材・仕様をもとにした本表内での相対的な目安です。体感には個人差があります。本表にはアフィリエイトリンクを含みます。




著者:登山歴13年。
登山用品店で3年働いていた経験があり、アウトドア用品(特に山岳系の商品)に深い知識理解があります。
多いときは月8日以上の登山やアウトドアに出かけていたフィールド好き人間です。登山、カヤック、トレラン(ハセツネ出場経験あり)なんでもやります。
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ソフトシェルジャケットとは?山でも街でも1枚で済む理由



ソフトシェルは、風を防ぎながら、汗の湿気を外に逃がし、よく伸びる上着です。表面は撥水加工で小雨をはじき、裏は起毛でほんのり暖かい。登っているあいだも休憩中も、脱いだり着たりせずに済むのがいちばんの強みです。
登山の服は、3枚を重ねて着るのが基本です。



- ベースレイヤー
- ミッドレイヤー
- アウターレイヤー
肌に触れるベースレイヤーで汗を吸って乾かし、ミッドレイヤーで体の熱をため、いちばん外のアウターで雨や風を止める。
この3枚で山の天気の変化から体を守ります。
ソフトシェルはこのうちアウターとミッドレイヤーの2役をこなします。
秋の低山なら、速乾Tシャツの上にソフトシェルを1枚羽織るだけで、ほとんどの日は足ります。
雨具ほど生地が硬くないので腕を大きく振っても肩が突っ張らず、シャカシャカ音もほとんどしません。
電車の中やカフェで着ていても気にならないので、街で着られる登山ウェアの代表格です。
ひとつ注意してほしいのがソフトシェルは雨具の代わりにはならない点です。
撥水は小雨をはじく程度で、本降りの雨は縫い目からしみてきます。
山には必ずレインウェアを持っていき、ふだんはソフトシェル、雨が降ったらレインウェアを上から着る。この組み合わせにしておけば、秋の低山で困る場面はほぼありません。
ソフトシェルとハードシェル・ウインドシェルの違いは?



山で着るジャケットには、ソフトシェル・ハードシェル・ウインドシェルの3種類があります。どれも一番外に着る上着ですが、得意なことがまったく違います。
下の表で、違いをざっくりつかんでおきましょう。
ハードシェル・ソフトシェル・ウィンドシェルの違い
防水性、防風性、蒸れにくさ、柔らかさ、価格帯をまとめて比較。登山やアウトドアでどれを選ぶべきか判断しやすい早見表です。
| 比較項目 | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
|---|---|---|---|
| 防水性 | あり | モデルによる | なし |
| 防風性 | 強い 防水素材は高い防風性がある | 強い 通気するモデルもある | 強い 薄手なので体感温度は下がりやすい |
| 防寒性 | 3 / 5 | 4.5 / 5 | 2.5 / 5 |
| ウエアの柔らかさ | 3 / 5 | 4 / 5 | 5 / 5 |
| 蒸れ感 | 蒸れがこもりやすい | 蒸れにくい | 蒸れにくい |
| コンパクト性 | 普通〜ややかさばる | やや低め | 高い |
| 価格 | 高め ¥30,000〜 | 普通 ¥10,000〜 | 安め ¥5,000〜 |
ハードシェル






ソフトシェル






ウィンドシェル



ざっくり分けると、雨の日と冬山はハードシェル、秋から初冬の晴れた日はソフトシェル、夏山で風が冷たいときはウインドシェルです。
40代から登山を始めた方が秋の低山に行くなら、まずソフトシェルを1着、雨に備えてレインウェアを1着。この2枚があれば、10月から12月のほとんどの山に対応できます。夏の低山用に薄手の1枚がほしい方は、ウインドシェルも見てみてください。
👉ウィンドブレーカーを探している人はこちらの記事へ
ソフトシェル最強の条件は?買う前に見るべき5つのポイント



本記事で言う「最強」は秋から初冬の低山と、通勤・休日の街着を1着でこなせることです。そのために見るべきポイントは次の5つです。
風をしっかり止めるか
風速が1m強くなるごとに、体感温度は約1℃下がるといわれます。
気温も、標高が100m上がるごとに約0.6℃下がります。麓が15℃の日でも、標高1,000mの山頂なら約9℃。
そこに秒速5mの風が吹けば、体感は4℃前後まで冷えます。防風フィルムが入ったモデルなら、この風をほとんど通しません。
汗の湿気を逃がすか
40代から登山を始めた人ほど登りで汗をかきます。
湿気がこもるジャケットだと休憩で立ち止まった途端に背中が冷えて、残りの体力をごっそり奪われます。脇の下にファスナーがあるモデルなら、登りで開けて熱を逃がせます。
腕を上げても突っ張らないか
岩に手をかける、木の根をまたぐ、ザックを背負う。
ストレッチの効かない生地だと、肩まわりが引っ張られてすぐに疲れます。縦にも横にも伸びる「4wayストレッチ」なら、動きを邪魔しません。
街で着て浮かないか
黒・ネイビー・グレーの無地で、ロゴが小さいものを選べば、チノパンやスラックスに合わせても違和感がありません。
蛍光色や切り替えの多いデザインは、山ではかっこよくても街では「いかにも登山帰り」に見えてしまいます。
40代の体型に合うか
海外ブランドは袖が長く、胴まわりが細めに作られていることがあります。
お腹まわりが気になる方は、アジアンフィット(日本人向けの型)のモデルを選ぶか、店で試着してから買うのが安心です。
気温別:ソフトシェルジャケットの着方
秋から初冬の低山で、山頂の気温ごとの着方をまとめました。どの時期も、ザックにはレインウェアを入れておいてください。
| 山頂の気温の目安 | 時期の目安(低山) | 着方 |
|---|---|---|
| 15℃前後 | 9月下旬〜10月 | 速乾Tシャツ+ソフトシェル(登りは前を開ける) |
| 10℃前後 | 10月〜11月 | 長袖の速乾シャツ+ソフトシェル |
| 5℃前後 | 11月下旬〜12月 | 長袖の速乾シャツ+薄手フリース+ソフトシェル。休憩中はダウンを追加 |
ソフトシェルジャケット最強はどれ?秋冬のおすすめ8選



ここからは、アウトドアメーカーのソフトシェル8着を紹介します。上の5つのポイントで見て、どんな人にどれが合うかをはっきり書きました。価格はメーカー希望小売価格です。
秋冬ソフトシェル 8モデル比較
同じソフトシェルでも、登山の登りで着て蒸れにくい薄手と、厳冬期の登山や12月のタウンユースできる厚手では着心地が大きく変わります。「いつ・どこで着るか」を明確にしましょう。
迷ったら、まずはこの3タイプから
横へスワイプして比べられます
※価格は2026年8月27日に公式サイトで確認した税込価格です。販売店・カラー・サイズ・時期で変わります。暖かさと防風性は、各社の素材・仕様をもとにした本表内での相対的な目安です。体感には個人差があります。本表にはアフィリエイトリンクを含みます。
マムート トレッカーズ ソフトシェル フーデッド ジャケットは「迷ったらこれ、総合最強」






パッと見た瞬間から、マムートらしいすっきりしたパーカーのシルエット。ゴテゴテした切り替えがないので、通勤のコートの代わりに着ても浮きません。
生地は、汗の湿気を逃がしやすい二重織の4wayストレッチ素材。ヨーロッパのブランドらしい細身の作りですが、腕を大きく回しても肩が突っ張りません。
フロントは2wayファスナー。山頂で座ったときに裾側から少し開けると、お腹まわりの窮屈さがすっと抜けます。
重さは510g、価格は35,200円。秋から初冬まで、山でも街でも出番のある1着です。
こんな人におすすめ:初めてのソフトシェルで失敗したくない人。山と街の両方で、同じくらい着たい人。
アークテリクス ガンマフーディは「動きやすさと街映えの最強」






カナダのアークテリクスは、2024年11月に新宿へ国内最大級のブランドストアを開いたほど、日本で人気が伸びているブランドです。
ガンマフーディは、しなやかでよく伸びる生地を使った薄手のソフトシェル。立体裁断のすっきりしたシルエットに小さな鳥のロゴだけなので、仕事帰りにそのまま着ても様になります。
厚みを抑えてあるぶん、登りで暑くなりにくいのが強み。秋冬はもちろん、春先まで長く着られます。重さは465g、価格は47,300円。冬の山では、中に薄手のフリースを1枚足してください。
こんな人におすすめ:登りで汗をかきやすい人。長く着られる定番を1着ほしい人。
ミレー ティフォン ウォーム ネクスト ストレッチ ジャケットは「雨・雪にも強い悪天候最強」









ミレーのティフォン ウォーム ネクスト ストレッチ ジャケットは、ソフトシェルとしては珍しく防水生地を使ったモデルです。雨や風をしっかり止めながら、よく伸びるのが人気の理由です。
防水の上着は生地が硬くなりがちですが、これは腕を振ってもゴワつかず、雨や雪を浴びても中までしみません。天気が崩れかけても、すぐにレインウェアを出さずに済みます。
裏は起毛なので、防水の上着にありがちな、着た瞬間のひんやり感もありません。
重さは514g。持っていくウェアを1枚減らしたい方に向いています。ただし、本降りの雨に備えて、レインウェアは必ず持っていってください。
こんな人におすすめ:天気の変わりやすい山に行く人。雪がちらつく初冬の山にも行ってみたい人。
モンベル クリマバリアパーカは「2万円台で買える防寒のコスパ最強」









モンベルのソフトシェルの中でも、しっかり暖かい1着。11月以降の山で出番が増えます。
厚手でふわっとした裏起毛に、クリマバリアという独自の防風フィルムを挟んでいます。冷たい北風が吹きつける山頂でも、体の熱が逃げません。
脇の下にはファスナーが付いていて、登りで暑くなったら開けて熱を逃がせます。この価格帯でベンチレーションが付いているモデルは多くありません。
重さは447g、価格は21,120円。見た目はアウトドア寄りなので、街では休日のカジュアルに合わせるとなじみます。
こんな人におすすめ:予算は2万円台、それでも寒さ対策は妥協したくない人。
モンベル ノマドパーカは「普段使いしやすい手ごろさ最強」



適度に風を防ぎ、縦にも横にもよく伸びる生地で、秋はアウター、冬は中間着として一年中出番があります。
無地でシンプルなシルエットなので、チノパンやデニムに合わせやすく、街で着る日が多い方にぴったりです。
防風フィルムが入っていないぶん、フリースかと思うほどやわらかい着心地。そのかわり強風の山頂では風が抜けるので、低山ハイクと普段使いが中心の方向けです。
重さは416gと、8着の中でも軽めです。
こんな人におすすめ:登山を続けるか様子を見ながら、まずは手ごろな1着をそろえたい人。
ザ・ノースフェイス エクスペディショングリッドフリースフルジップフーディは「中間着にも使える軽さ最強」






厳密にはソフトシェルではなく、保温性と通気性のバランスをとった行動用のフリースです。そのぶん、8着の中でいちばん軽く仕上がっています。
やわらかくよく伸びる生地で、ランニングや急な登りでも汗がこもりにくいのが強み。
首元までファスナーが上がり、フードをかぶったときに頭へぴったりなじみます。
風はそのまま抜けるので、秋は晴れた日の行動着に、冬はソフトシェルやハードシェルの下に着る中間着に使ってください。
重さは210g。
こんな人におすすめ:すでにアウターを持っていて、下に着る軽い1枚を探している人。
マムート ウィンターフィールド ソフトシェル フーデッド ジャケットは「冬の暖かさ最強」



裏地にフリース素材を使い、表には風を通しにくい生地を使っています。冬の冷たい風をしっかり止めて、体の熱を逃がしません。
8着の中ではゆったりめのサイズ感で、中にフリースを重ねても窮屈になりません。冬の街では、コートの代わりの1着として使えます。
重さは640gとずっしりしていますが、そのぶん寒がりの方でも安心できる暖かさです。
こんな人におすすめ:寒がりな人。冬の街で、コートの代わりに着たい人。
パタゴニア R2テックフェイス・フーディは「街での着心地最強」









フリースで人気のパタゴニア「R2」シリーズに、表面の生地を工夫した「テックフェイス」が加わりました。
R2ならではの暖かさとやわらかさはそのままに、表面は小雨をはじく撥水仕様。袖もスムーズに通ります。
パーカー感覚で羽織れて、シャカシャカ音もほとんどしません。街で着る日のほうが多い方や、着心地のやわらかさを重視する方に向いています。
こんな人におすすめ:街で着る日が多い人。パーカーのようなやわらかい着心地が好きな人。
ソフトシェルジャケットを長持ちさせる洗い方
汗や皮脂が付いたままだと、撥水がどんどん落ちていきます。シーズン中は月に1回ほど洗ってください。
- ファスナーとマジックテープをすべて閉じて、洗濯ネットに入れる
- 中性洗剤で洗う。柔軟剤は撥水を落とすので使わない
- 陰干しでしっかり乾かす
- 洗濯表示で使えるなら、低温の乾燥機にかけるか、当て布をして低温でアイロンをかける。熱を加えると撥水が戻ります
ソフトシェルジャケットのよくある質問



Q. ソフトシェルがあればレインウェアはいらない?
いります。ソフトシェルの撥水は小雨をはじく程度で、本降りの雨は縫い目からしみてきます。山には必ずレインウェアを持っていきましょう。
Q. 冬の街でも着られる?
都市部の冬なら、中に薄手のニットやフリースを着れば十分です。北風の強い日は、クリマバリアパーカやウィンターフィールドのように、防風性と保温性の高いモデルのほうが暖かく過ごせます。
Q. フリースとソフトシェル、どちらを先に買うべき?
秋の低山に行くなら、ソフトシェルが先です。フリースは暖かいのですが、風がそのまま抜けるので、山頂で風に吹かれると一気に冷えます。
Q. ユニクロのジャケットではだめ?
街着としては十分です。ただ、登りで汗をかいたときの湿気の逃げ方と、腕を上げたときの突っ張りにくさは、登山ブランドのソフトシェルとは大きな差があります。
まとめ|最強のソフトシェルが1着あれば、秋の山がもっと楽しくなる



最後に、迷ったときの選び方をまとめます。
| あなたの希望 | 選ぶべき1着 |
|---|---|
| 迷ったら・山も街も同じくらい着たい | マムート トレッカーズ ソフトシェル フーデッド ジャケット |
| 登りで汗をかきやすい・長く着られる定番がほしい | アークテリクス ガンマフーディ |
| 雨や雪にも備えたい | ミレー ティフォン ウォーム ネクスト ストレッチ ジャケット |
| 2万円台で暖かさを重視したい | モンベル クリマバリアパーカ |
| 街で着る日が多い・手ごろに始めたい | モンベル ノマドパーカ |
10月の週末、紅葉の低山に登って山頂に着く。
冷たい風が吹いてきても、ソフトシェルの前を閉めるだけで、肩をすくめずにお湯を沸かして、ゆっくりお昼を食べられる。
下山したら、そのまま駅前の店で一杯飲んで帰る。月曜日は、同じジャケットを羽織って会社に行く。
山の上着を「山でしか着ない物」と考えると、3万円や5万円は高く感じますが、10月から3月まで街で週3回、山で月2回着れば、年に80回ほど袖を通すことになります。
3年着れば、トレッカーズでも1回あたり約150円。寒さを我慢しながら登るより、ちょうどいい1着を羽織って、秋の山の景色を楽しんでください。
最初に揃えるべき5つのグッズ
最低限ここから揃えればOK。登山を楽しむうえで必須の商品です。



最優先
登山靴
足元の安定と下りの滑り対策に。



必携
レインウェア
雨・風・汗冷えから体を守る装備。



日帰り目安
ザック
まずは20〜30Lが選びやすい。



汗冷え対策
登山用Tシャツ
速乾素材で汗をかいても快適に。



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トレッキングパンツ
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