「いつかは槍ヶ岳の頂に立ちたい…!」
そんな目標をもつ登山家なら誰もが憧れる、山小屋泊での本格登山。
一歩ずつ高度を上げ、大自然の絶景を独り占めする達成感。たどり着いた小屋であったかいラーメンをすすり、食後にコーヒーを飲みながら絶景の山々を眺める幸せ。
普段の旅行の楽しみ方とはちょっと違う、山小屋で宿泊する登山は持っていく荷物の量も増えてきます。
今回は山小屋泊登山でおすすめの40Lザックの選び方とおすすめザックを紹介します。
名前 | スタウト45 | ズール45 | サースフェー NX 40+5 | クーリー40 | ブリッジャー45 | リチウム40 | チャチャパック 45 |
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画像 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
ブランド | グレゴリー | グレゴリー | ミレー | ミステリーランチ | ミステリーランチ | マムート | モンベル |
重さ | 1340g | 1560g | 1560g | 1700g | 2000g | 1430g | 1360g |
背負い心地 | 安定感抜群 | 極上 | 普通 | 極上 | ショルダーに工夫あり、極上 | 普通 | 普通 |
背面長調整 | あり | あり | なし | あり | あり | あり | なし |
レインカバー | あり | あり | あり | なし | なし | あり | あり |
特徴 | リーズナブルで初めての40Lにぴったり | 新しいフィットシステムでより疲れにくい | 王道の形でポケットに工夫あり | 耐久性抜群でY字型に開口部広くあく | 包み込まれる背負い心地で荷物が重いほど楽に感じる | 軽量設計で装備しっかりアルパインクライマー向け | 軽量生地で欲しい装備はそろっている |
定価 | ¥31,900 | ¥33,000 | ¥29,700 | ¥39,600 | ¥44,000 | \28,600 | \29,500 |
詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 |
山小屋泊登山で40Lザックがベストな理由

日帰り登山ザックで人気の容量は30Lです。
そのまま山小屋泊登山でも使いたいところですが、上記のように「泊り」となると荷物がぐっと増えてきます。
荷物増に対応するために40Lのザックが山小屋泊登山では必要になるのです。
さらに細かい機能も40L以上のザックならではのものがあります。
容量を増減できる機能(40L+5などの表記)がある
ミレーのサースフェー NX 40+5のように数字に+表記があるものは荷物の量にあわせてザックの容量を増減できます。

サースフェー NX 40+5は雨蓋付近の生地に余裕があるので、留めてあるテープを開放すると40Lが45Lのザックに変身します。
泊りの登山だと2日目になるとごみが増えたり、脱ぎ散らかした衣類も出発時に比べると適当に入れてしまい、だんだんかさばってくるものです。
そんな時にも容量を増やせるモデルなら安心して荷物を丸めて入れられますね。(できればきれいにしまいたいものですが)

背面長を調整できるモデルが多い
ザックを選ぶときによく耳にする「背面長」というものがあります。40Lクラスのザックは背面長を自分の長さに合わせて調節ができるものが多いです。
首の後ろの一番とび出している骨(第7頸骨)から腰骨上端までの長さを、背骨の曲線に沿わせるようにして測った長さ。

- ザックの背面長の方が短い場合→背中や肩周りが窮屈に感じて、長く歩いていると肩がこる感覚が強い。
- ザックの背面長の方が長い場合→ショルダーハーネス周りがフィットしないので、ザックの上部を中心にバランスが崩れやすい。
こういったデメリットを解消するために仕組みは様々ですが、背面長が調整できるのが40Lザックの特徴です。



ショルダースタビライザーが重い荷物の重心を引き寄せる


ショルダースタビライザーとは登山用ザックなどのショルダーハーネス部分に備え付けられた、荷物の安定性を高めるための機能やパーツのことです。
40Lクラスのザックを使う山小屋泊登山では、10kg弱の荷物を背負うので、重心を整えるショルダースタビライザーがあるモデルがおすすめです。
荷物の取り出し口が下にもあるので、荷物が多くても管理しやすい
パックパックの荷物の取り出し口は通常上からです。
しかし荷物の量が多くなればなるほど、上からだけのアクセスでは荷物が取り出しにくくなります。
そこで40L以上のザックだと下部にチャックがあり下から寝袋などが取り出せたり、かぱっと大きく広がるモデルもあります。

容量が多くなればなるほど荷物のアクセス口がいくつあるかにも注目したいですね。
40Lクラスのザックを選ぶポイント
ザックには背負っていて快適になるポイントがいくつかありますが、40Lザックを選ぶときのポイントも気になりますよね。
背負い心地の快適性

背面パネルに通気性の高い素材を使用し、汗ムレを防げるモデルを選びましょう。
ショルダーストラップは身体側に速乾性のあるメッシュ素材などを配し、幅広で厚めのクッションが入っていると肩の負担が減ります。
ウエストベルトが広めのタイプだと安定して荷重を分散できる設計なので、ウエスト部分にも着目しましょう。
背中が蒸れず、しっかりとフィットするモデルがおすすめです。

\背中がエアスルーパネルになって蒸れにくい!/

胸前にテープとバックルが付いているチェストベルト付き

写真のように登山用ザックは、胸前にチェストベルトが付いています。
逆にチェストベルトが付いていないとなで肩の女性は特に、肩ハーネスがだんだん落ちてきてしまいます。
登山中はちょっとのストレスも命取りになるので、肩回りをしっかりフィットさせるチェストベルトは必須です。
ヒップポケットがしっかりしている

腰にしっかりとしたベルトがあって、肩だけでなく腰でもしっかりザックが固定できると、よりフィットしザックが安定します。
ウエストベルトがしっかりしていて、ヒップポケットもついていると、キーケースやロープウェイのチケットなど、ちょっとした小物をいれておくのに便利です。
レインカバーが付属しているか、別売で購入する必要があるのか
基本的にザックは防水ではありません。
防水の生地で作り、さらにミシン目も防水加工すると非常に重くなってしまいますし、価格が上がります。
どのアウトドアメーカーも、レインカバーをかぶせて雨が降ってきてしまった時に対応するように作っています。
ご購入のザックがレインカバー付きなのか、別に買わなければならないのかをよく確認しましょう。
初心者のうちはポケットがたくさんあった方がいい


機能を絞って軽さを追求したタイプや、価格重視でザックを購入するとメイン気室しかポケットがなく小物の入れる場所に困ってしまいます。
シンプルモデルはパッキングに慣れている人ならば小分けにできる収納袋を用意して、ザックに荷物をつめますが初心者の頃はうまくできません。
ヘッドランプや絆創膏や薬など小さなものを適当に入れると、いざ欲しい時に探す時間がかかってストレスが溜まります。
パーティーで行動していると食べたかった行動食が結局見つからず、すぐ休憩時間が終わってしまったなんてことになりかねません。
初めての40Lザックはポケットが豊富なタイプを選びましょう。
\数あるシリーズの中でポケット豊富で使いやすい!/

山小屋泊登山でおすすめ 40Lザック6選

登山に精通したザックメーカーのおすすめ40Lザックを紹介します。
グレゴリー スタウト45


グレゴリー ズール45


ミレー サースフェー NX 40+5


ミステリーランチ クーリー40



ミステリーランチ ブリッジャー45



マムート リチウム40


モンベル チャチャパック 45

よくある質問

- Q40Lザックで何泊くらいできますか?
- A
すべての宿泊を山小屋でするならば、40Lザックで3泊以上もできるでしょう。
毎日分の着替えを持っていくのは大変なので、臭いにくく速乾性の高いウールのシャツがおすすめです。
- Q登山リュックは大は小を兼ねる?
- A
小屋泊まりで活躍する40Lのザックですが、大は小を兼ねると日帰り登山で使いたいという人もいると思います。
しかし荷物の量が少ない日帰り登山で使うとザックの中がすかすかで、折角パッキングした荷物も中で動いてしまいます。
荷物が動くと重心がずれフィット感が軽減してしまうので、日帰り登山では30L以下のコンパクトなサイズを使いましょう。
山小屋泊登山をするなら40Lザックがベスト!おすすめ6選 まとめ

30Lクラスのザックよりも機能が充実した40Lザックは長時間の登山にピッタリのシリーズです。
百名山を制覇したい人やより高い山に挑戦したい人はぜひ揃えておきたいザックです。
日帰り、小屋泊、テント泊とさまざまなスタイルの登山があるので、それにあわせたザックをそろえるともっと登山が楽しくなるはずです。
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