登山が趣味になって様々な山に行ってみると、山頂での休憩時に薄手のジャケットだけでは寒さを感じる場面増えてきていませんか?
休憩にするかと座って飲み物を飲んでいる最中に吹き抜ける風で、ぶるっときた経験多いですよね。
いままではタウンユースで使っていたダウンジャケットを持参してみたもの、山では思ったより寒くて後悔した記憶がある人も多いのではないでしょうか?
タウンユースと山の過酷な環境を想定したものとでは同じような厚みでも、あたたかさはびっくりするくらい違います!
登山用のダウンを選ぶときはデザインではなくダウンの質と量に目を向けて選ぶと、今までのダウンウエア選びが間違っていたことに気づくはずです。
本格的な冬が始まる前にアウトドアメーカーのダウンを持って寒い冬でも登山を楽しみましょう!
登山でダウンジャケットを使う理由
登山でダウンジャケットがよく使われる理由は「軽くてあたたかい」からです。
山は標高が上がるほど気温が下がり、さらに天候も変わりやすいので防寒対策は必須です。
標高 | 気温 |
---|---|
1000m | -6℃ |
2000m | -12℃ |
3000m | -18℃ |
表のように標高が1000m上がると気温は6℃下がります。
もし12月に登山にでかけ、麓の気温が10℃だったとしたら2000mの山の山頂では-2℃になっています。
関東地方であれば2月の一番厳しい寒さの朝くらい寒く、家だったらすぐに暖房を入れる気温ですね。
アウトドアでは暖房を入れることはできないので、防寒着としてあたたかいウエアを着ることがこれでわかりますよね。
登山用のダウンジャケットは羽毛が十分に入っていて空気をたっぷり含む構造で、特に高品質なダウンは量が少なくてもしっかり保温してくれます。
さらにダウンジャケットはコンパクトに収納できるのも大きなメリットです。
登山では必要ない時にはザックに入れて持ち運ぶので、なるべく小さくまとめられて重さが軽いと背負った時に負担がないです。
休憩中に取り出して着れば汗で冷えてしまいがちなシーンでも身体を冷やさずすみます。
ただしダウンは濡れると保温力が著しく下がってしまうので着るシーンはしっかり管理しましょう。
行動中に汗で濡れてしまうとダウンがしぼみ、あたたかさがキープできなくなってしまうので歩いている時に着るのは控えましょう。
天候が不安定な山では防水のシェルジャケットと組み合わせて使うのがポイントです。雨が降ってきた場合濡れを防ぐために上からレインウエアを羽織るのが定番。
ダウンジャケットは保温着の中でも「軽さ」「あたたかさ」「コンパクトさ」というメリットがあり、登山には欠かせないアイテムです。
登山用ダウンの選び方 5つのポイント
タウンユースでは色やデザイン性で選んでもよいのですが、登山で使うには重要なポイントをおさえておく必要があります。
外してはならないポイント5つを解説していきます。
ダウンの種類
ダウンとは、ガチョウやアヒルなどの水鳥に生える綿毛(ダウンボール)のことで、1個1個の綿毛を中に詰めて作ったのがダウンウエアです。
一般的にダックよりもグースの方が成熟すると身体が大きなるため採取できるダウンボールもおおきくて高品質になる傾向にあります。
母鳥は卵をあたためるため非常に豊かな綿毛をそなえるようになり、そのダウンは驚くほどかさ高のある高品質なダウンボールになるのです。
だだし飼育期間が短く成熟していないグースであればダウンボールは小さくなりますので一概にグースが良い、ダックが悪いということではありません。
ダックは雑食、グースは草食なのでダックのダウンは臭いが気になるという場合がありますが、十分な洗浄を行っていれば改善できるポイントなので気にしすぎることはないでしょう。
ダウンの品質
ダウンの品質はフィルパワー(FP)という数値で表されます。
数値が大きければ単位当たりのかさ高性が上昇し、よりおおくの空気を含むことができます。
実は空気は最強の断熱材なのです。(熱伝導率は数字が小さければ小さい程、熱の移動が少ない)
寒さを防ぐには最強の断熱性能をいかにおおく保有できるかであたたかさが決まってくるわけです。
ダウンの品質は一般的に、衣類で600FPあれば良質といわれます。
ただし登山やアウトドア環境はタウンユースと比べて天候や気温の変化が激しく、強風など過酷な状況におちいることがあります。
そのためより過酷な状況にも安心して挑めるように、アウトドアメーカーのダウンジャケットは700FP以上の高品質ダウンを使用していることが多く、あたたかさや軽さは優れたものを販売しています。
登山用でダウンジャケットを選ぶのであればフィルパワーに注目しましょう。
ダウンの量
ダウンの封入量も気になりますよね。
メーカーによってダウン量を表記しているところと、そうでないところがあります。
ユーザーにとっては数字で比較できたら選びやすいのですが、スペックだけで判断すると落とし穴に落ちてしまう場合があります。
ダウンがたくさん入っているということはウエアに含める空気の量が増えるということですが、ウエアの構造上ある程度膨らむための遊びになる空間が必要なのです。
アウトドアメーカーは服作りのプロなので、ベストなバランスでふくらむよう考え抜いたダウンジャケットに仕上げています。
消費者側の私たちも数字上のスペックだけにまどわされないようにしましょう。
軽量コンパクト性
高品質なダウンを使っているダウンジャケットは非常に軽量なので登山で持ち運ぶのにとても便利です。
着ない時は収納袋にちいさくまとめておき、着用する時にはダウンが膨らむ力を最大限に活かしふわっとあたたかい空気をまとうような感覚をえられます。
特に高品質なダウンジャケットはよりコンパクトに収納した状態から広げたときにふくらむ速度がはやく反発力に優れる点もよいところです。
追加の機能
登山ではシンプルで軽さの際立った商品がおすすめですが、各メーカーこだわりのポイントがある商品も多く販売されています。
防水性 | 防風性 | ハイブリット | 脇にチャック | |
---|---|---|---|---|
重さ | 増える | 増える | 増える | 増える |
通気性 | 通らなくなる | 通らなくなる | あがる | 通せる |
保温性 | あがる | あがる | 下がることが多い | 変化なし |
価格 | 大きくあがる | あがる | 変わらない | あがる |
防水性があるダウンは雪が降るような環境で使う人には安心ポイントですね。
特に湿った雪が降る場合一気にダウンをぬらしてしまう可能性があるのでスキー、スノーボーダーの防寒着としておすすめです。
防風性のあるフィルムを使った商品もラインナップが増え、人気が高まっています。
ダウンは抜群の保温性を持ちますが、風が強いと温めた空気が風で乱されてしまい本来の温かさをキープできません。
防風のシェルをウエアの表面にはることで風に弱い性質を補ってくれる優れものです。
有名なところではGORE-TEXのインフィニアムがついている商品が柔らかく蒸れにくいのでおすすめです。
ハイブリット綿商品として化学繊維の綿とあわせて封入することで、ダウンと化学繊維の綿どちらのいいところもあわせもつウエアに仕上げているものもあります。
脇のあたりにチャック(ピットジップ)が付いているダウンジャケットも販売されています。
ジッパーを開けることで空気の通りをよくし、テントの中やちょっと行動して暑くなった場合に換気することができるので便利です。
多種多様な目的があるなかであなたにあうダウンジャケットがきっと見つかるはずです。
登山でつかいやすい アウトドアメーカーダウンジャケット 7選
アウトドアメーカーのおすすめダウンをフィルパワー順にまとめて紹介していきます。
1000FP
モンベル イグニスダウンパーカー
重さ | 278g |
カラー | 4色 |
サイズ | S、M、L、XL、M-R、L-R(Rはゆったりサイズ) |
価格 | ¥39,600(公式オンラインショップ価格) |
カリマー ウルトラフェザージャケット
重さ | 210g |
カラー | 3色 |
サイズ | XS、S、M、L、XL |
価格 | ¥46,200→¥32,340(30%OFF)(公式オンラインショップ価格) |
900FP
ザノースフェイス ウーゼルフーディ
重さ | 公式掲載なし |
カラー | 4色 |
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
価格 | ¥50,600(公式オンラインショップ価格) |
ジャケットタイプもあります。重ね着するにはジャケットタイプがおすすめ。
ナンガホワイトレーベル ムーンロイド ダウンカーディガン 2024
重さ | 公式掲載なし |
カラー | 5色 |
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
価格 | ¥39,600(公式オンラインショップ価格) |
ナンガホワイトレーベル ムーンロイド ダウンジャケット 2024
キャンプメーカーのナンガとムーンロイドがタッグを組んで作ったダウンジャケット。
重さ | 公式掲載なし |
カラー | 5色 |
サイズ | S、M、L、XL |
価格 | ¥69,300(公式オンラインショップ価格) |
800FP
ジャックウルフスキン パッサマーニ ダウンフーディー
重さ | 457g |
カラー | 3色 |
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
価格 | ¥35,200(公式オンラインショップ価格) |
700FP
マムート ウェイマーカー インサレーション ジャケット
重さ | 432g |
カラー | 3色 |
サイズ | S、M、L、XL、XXL |
価格 | ¥29,700(公式オンラインショップ価格) |
タウンユースとは一線を画す!登山用ダウンジャケット まとめ
登山用ダウンを選ぶうえで値段が高ければいいってものではないことがおわかりいただけたでしょうか?
ダウンの品質が高いものほど値段が高くなりますが、多少劣るものでもダウン量が多い方があたたかいので選ぶときに混乱することもあります。
私は1年を通して登山をするので夏山用の薄手のダウンジャケットと冬テント泊でも活用できる極厚手のダウンジャケットも持っており、行く山や季節によって使い分けています。
最初の1枚は万能なシリーズを選びたくなるところですが、意外とどっちつかずのダウンは登山ではつかいにくく感じるものです。
12月以降の厳冬期に登山にチャレンジするのであれば厚手は必須、それ以外ならあまりにも厚いシリーズはまとめた際におおきくなるので控えてもいいかなと思います。
自分のやりたいことに合わせたダウンジャケットをぜひ見つけてみてください。
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